もうひとつの物語

□乗馬〜1日目〜
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王立の学校で1年生の行事として、7泊8日の乗馬体験があった。

「王立の行事に乗馬体験があったな?シン」
皇帝(ヒョン)がシンに聞く。

「はい。王立では必須の体験だと言っていました」
シンはヒョンに報告する。
その傍らにチェギョンもいた。

「王立が必須と言うのであれば、仕方あるまい。許可しよう」
ヒョンはシンに許可を出す。

「ありがとうございます!」
シンとチェギョン、そして、ユルはお礼を言う。

そして、乗馬体験をする為の外泊、初日。

「よく、陛下が許してくれたよな?」
インはシンを見る。

「翊衛司を少なくさせる代わりに、バスの貸切かぁ」
ギョンは唖然としていた。

バスの中で音楽を聞くシンとユルは何事もない様に座席に座る。

シンの隣りには、逃げられない様に手を握られたチェギョンがいた。
何故かというと・・・離れて座ろうとするチェギョンを阻止する為である。

「離してよ。シン君!」
チェギョンはシンの手を解こうとしていた。

「姉上も大変だね」
ユルは他人事の様に2人を見ていた。

「いつも、こんな感じなのか?」
ファンはビデオで撮影しながら、ユルに聞く。

「さぁ。車は別々だけど、宮では、こんな感じだよ」
ユルは笑う。

「いつも、気にしてないだろう!」
シンをチェギョンの行動に不機嫌になり、鋭い眼で見る。

「だって、あの時は皆、いないから・・・」
チェギョンはシンから顔を背ける事が出来なくて、消え入りそうな声で言う。

それを聞いたシンはニヤリと笑った。

「シン。姉上をからかうな!」
ユルはそれが何かを知って、シンを止める。

「チェギョン、帰ったら、覚えていろ・・・」
シンはチェギョンを引っ張り、耳元で言う。

それを聞いたチェギョンは顔を紅くして、俯いてしまう。

そして、バスは宿泊ホテルに到着する。

ここのホテルも貸切だった。
何故なら、1年生だけで、全部の部屋が埋まってしまうからだ。

着いたのがお昼で、食事の用意がされてあった。

皆、優雅に食べ始める。
テーブルマナーなども、教えこまれているからである。
だが、気品があり、優雅に食べるのはシンとユル。
そして、宮で教育をうけているチェギョンであった。
 
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