もうひとつの物語

□再会
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シンとチェギョンが、許婚であると告げられてから、1週間後。

シンとチェギョン以外の友達(ガンヒョン、ヒスン、スニョン、ギョン、ファン、イン)には、言っていなかった。

報道で公表になるまでは、言ってはならないと、言われていたからである。

だから、誰も、シンとチェギョンが許婚である事を知らない。

王立高校では、昼食をいつもと変わらない8人で、皇族専用ルームにいた。

「そういえば、朝に言うのを忘れてたけど、ユルが今日、帰ってくるぞ」
シンは思い出した様に、ギョンとファンとインに言う。

「確か、イギリスだったよな?」
インは確認する様にシンに聞く。

「あぁ・・・あれから・・・・」
シンはチェギョンをチラッと見て、言葉を濁す。

「13年前だよな?」
ギョンは躊躇う事なく、言ってしまう。

すると、チェギョンは皇族専用ルームから、出ていってしまう。

チェギョンの頬が塗れている事に気付いたのは、シンだけだったが、シンが止める前にドアが閉まってしまう。

「お前なぁ・・・」
シンはギョンを睨む。

「ねぇねぇ、そのユルって、誰?」
ヒスンが聞くとスニョンとガンヒョンが頷く。

彼女達は、ユルの事を知らなかったのだ。

「シンの従兄弟だよ」
ファンが彼女達に説明する。

「チェギョンが心配だから、探しに行くよ」
シンはそう言うとソファーから立ち上がり、チェギョンが行きそうな場所へと向かった。

「俺、またやっちまったなぁ〜」
ギョンはシンの背中を見送った後、ギョンは肩を落としていた。

「バカか。13年前はチェギョンにとっても、嫌な年だろうが!」
ファンはギョンに対して、今日は厳しかった。

「チェギョンって、養女だったよな?」
インは思い出したくない顔をしていた。

「皇族だって、聞いたよ」
ファンは何故か、ニヤニヤしていた。

「シンを含めた、4人でチェギョンを取り合ってたっけ?」
いい思い出だったとファンは言った。

「そうそう、シンまで、入ってきてたよな・・・」
インも懐かしそうな顔をする。

「チェギョンにとって、忘れたい記憶よね!」
ガンヒョンは何故か、怒り出して、後ろを向いてしまう。

ギョンはガンヒョンを宥め様とするが逆効果になってしまい、どうする事もできなかった。

4人はそれを見て笑った。
 
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