過去の記憶

□第3章
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私達が結婚して、年月が流れた。

チェジュンは3歳となり、やんちゃな男の子に成長していたが、まだ、言うこと聞いていたので、大変という事はなかった。

私のお腹には新しい命が宿っていた。

幸せに暮らしていたはずだった。

「どうしたんだ?その体!」
シン君はチェジュンの体を見て、ギョッとして心配する。

チェジュンの体は痣だらけになっていた。

「お父さん!」
チェジュンはシン君に抱きつき、声を押し殺して、泣き出した。
シン君は何も聞かずに、チェジュンの背中を撫でる。

「ヒック、僕って、お父さんと、ヒック、お母さんの子だよね?ヒック」
チェジュンは泣きながら、私とシン君に聞いてきた。

「当たり前だろう!
チェジュンは俺とチェギョンの子だ!」
シン君はバカな事を言うな!と言わんばかりに、チェジュンに言っていた。

「そうだよね・・・」
チェジュンは涙を拭かずに笑う。

そして、顔を洗う為、洗面所に行ってしまう。

『誰から聞いたの?』
私はシン君の胸に顔を埋め、声を押し殺して泣いた。

シン君は私を安心させる為、頭を撫でてくれたのだった。


そんなある日・・・

私は医者に少し運動する事と言われて、畑仕事をする事に。
シン君は私を心配して、一緒に来ていた。

「やーい、やーい、貰われっ子!」
5歳ぐらいの男の子がチェジュンを虐めていた。

パーン!
畑と言っても、広い為に周りに良く響いたのだった。

「何すんだよ!」
男の子は赤くなった頬に手を当てて、私を睨んできた。

「お前か、チェジュンを虐めていたのは・・・」
シン君は今まで聞いた事がない低い声を出し、男の子に怒っていた。

「お前も貰われっ子だ!」
シン君はチェジュンに言われた事を男の子に言った。

「そんな事ねぇよ」
男の子の声を震えていた。

「どんな思いした?」
シン君は男の子を促す。

「あの・・・この子が何か?」
男の子の母親が音を聞きつけ、やって来たのだった。

「あんた、子どもの躾どうなってるんだい?」
「チェジュン君を虐めてたよ」
「あんなにいい子を虐めるなんて、どうかしてるぞ。あんたの息子」
畑仕事に来ていた人達は母親を責める。

「ごめんなさい。ごめんなさい」
母親は私達に謝り、男の子を連れて帰ってしまうのだった。
 
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