Novel:the Embodiment of Scarlet Devil

□こあみるく
1ページ/1ページ

「………」
私、パチュリー・ノーレッジはいつものように本を読んでいた
今読んでいるのは罪と罰
向こうの世界の本だけど、面白くて読んでいて飽きない
「………こあ」
名前を呼ぶ
「はい、何でしょうかパチュリー様」
呼ぶとすぐに出てくるこの小悪魔チックな生き物は、私の使い魔名前はまだない
でもみんながそう呼ぶように、私もそう呼んでいる
「紅茶が欲しいわ、ダージリンね。ミルクは要らないから」
「かしこまりました、すぐにお持ちしますね」
こあがキッチンに向かったのを見送って、また読んでいたページに視線を戻す
「…ドストエフスキーって何が好き(スキー)なのかしら」
「お待たせしました、どうぞ」
目の前にコトンと、ダージリンの入ったカップが置かれる
「ありがとう、こあ。………うん、とても美味しいわよ」
「えへへ…ありがとうございます//」
…最初に召喚したときは、これでもかってくらいまずかったというのに
人は成長するものなのね…人ではないけれど
咲夜に御礼を言わないとね


それから30分くらいたって
「…なんだか身体が熱いわね……」
なんだかボーッとするし、最初は熱でも出たのかと思ってた
でも…あんなことになるなんて…


「……こあ」
その名を呼ぶ
「………………」
しかし返事がない
「……こあ?」
いつもなら、何でしょうか?みたいなノリですぐ現れるのに…
「…どうしたの?早く来なさい、こあ……こあ……?」
頭がフラフラする…本当に熱っぽい…
早く横になりたいわ……
「………こあ……?」
こあは、私の真後ろに立っていた
「パチュリー様…」
「………………むきゅ?」
「!!!」
その瞬間
頭部に心地好い重さが加わり、同時に唇が暖かくなっていた
ぼやける視界の先には、こあの顔…

「………もむぁ?(こあ?)」
それがキスだと理解するのに、少し時間が掛かった
「んっ………はあっ……」
「パ……パチュリー様……」
身体が熱い…頭は真っ白に…それに、なんだか……
「変な気分……」
「すみません、パチュリー様…ご無礼をお許しください」
「…?」
ガッ



目が覚めると、そこは寝室だった
頭はまだフラフラする
でも、視界はハッキリしていた
「んっ………んぁ……んはぁ……」
「こあ!?…何をして…」
「パチュリー様…!」
…こあは、私の〇〇〇〇〇を舐めていた
「やめなさい…っ……んぁぁっ……」
下界の人間たちが、こういう行為をするのは知っていた
でも…女同士なんて………
「こあっ…あんっ……だめぇ…今すぐ……やめ…」
「…んっ……どうしてですかあ…?パチュリーさまあ……んちゅ…」
「どうしてっ…てぇっ……ああっ……」
こあが私の〇〇〇〇〇を……
その事実が理解出来るだけで、他には何も考えられない……
「こあ…?ああっ!……どうしてっ……こんな………ふあぁ……」
そう尋ねると、こあの舌使いがピタリと止まった。そして、
「パチュリー様………私…好きなんです…パチュリー様の事………駄目…でしょうか……?」
「駄目っていうか………ほら、私たち女同士じゃない?」
そう言うと、彼女は泣きそうな声で
「女同士じゃ……駄目なんですか…?私…こんなに好きなのに………」
「………ううん…」
その時そう答えたのは、きっと微熱のせい…
そう、絶対そう
だから悪いのは私じゃなく…きっと神様の悪戯よ
「パチュリー様、もう一度聞きます………私は、パチュリー様のことが好きです……これはいけないことなんでしょうか…」
こあの顔はほんのり紅くなっていた
きっと彼女も、熱っぽいのだろう
「こあ……」
返事の代わりに、私は優しくキスをした




翌日
「……こあ」
「はい、何でしょうかパチュリー様」
「紅茶頂戴、ダージリンね。ミルクは…」
言葉が止まってしまう
「ふふっ……はい、分かっております」



こあの特製ミルク、入れときますね

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ