キリリク小説

□これからもずっとあなたの側に【中×啓】
3ページ/14ページ

キ、キキキキス!?

え、キスしたの?
されたの?俺!?

「あ、あの中嶋さん…?」
「なんだ?」
「それってつまり…」

おそるおそる中嶋さんを見つめる。

俺にキスしてくれたってことなんですか…?


う〜〜聞きたいけど聞けない!!
だって、寝呆けててあまり覚えてないもん!
そんなこと言ったら、また怒られそうだし……

「お前はなんだと思っていたんだ?」
「えぇ〜と…その……」




すみません、口が裂けても言えないデス;


中嶋さんからキスしてくれたことなんておそらくない…。
そ、そりゃ…エッチの時とかはしてくれるけど、それでも大抵は俺からのおねだりとか、誘導尋問で言わせられることとかの方が圧倒的に多い。


お、俺のバカァ!!

なんで覚えてないんだよぅ!!


もう一度お願いしたらしてくれるかな?
あ、でもダメだ!それじゃいつもと変わらない!
じゃあ…また寝たフリしたら、してくれるかな…?




ハズないよな…。

あぁ〜……

俺は再びベッドに崩れ落ちた。


◇◇◇

ここは、とあるアパートの一室だ。
俺がBL学園を卒業してから、中嶋さんと住むようになった。
言わば二人の愛の巣……と中嶋さんは思っているかはわからないが、俺はそう思っている。

晴れて鈴菱グループの企業に就職できた俺と、弁護士の夢を追い掛けて大学で勉学を続けている中嶋さん。

それなりに仲良く日々を過ごしている。

………と思う。多分。




「早く食べないと遅刻するぞ」

ようやくスーツに着替えた俺を、暖かな香りが放つ朝食のメニューが待ち構えていた。

今日は焼き魚みたいだ。
中嶋さんが用意してくれた。

朝食は、俺が朝弱いこともあって大抵は中嶋さんが用意してくれる。
その変わり夜はなるべく俺が用意するようにはしてるんだけど…。

って言っても、まだ俺卵料理くらいしか作れないんだけどね………

中嶋さんって、ホントになんでもこなしてしまうからすごいよな……

一緒に住み始めたにも関わらず、未だに中嶋さんの弱点と呼べるものが見つからない。
なんか同じ人間としてそれって……

………ズルいよな。




まぁ、そこがカッコいいんだけど!!!
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ