小説(長編)

□側にいて@【丹羽編】
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放課後、俺は生徒会室に向かうハズだったがその時になって急に担任に用を押しつけられ、仕方なくやり終えてから向かうことにした。

―生徒会室―
ガチャ‥
「あ〜あ、全く…」



文句を言いながら扉を開けると、いるハズと思っていた人物が誰一人見当たらなかった。

あれ…?
どこに行ったんだあいつら……

俺は不思議に思って室内に2、3歩足を進めた。
その時だった…

「いやぁ…、ぁ‥」

!!

部屋の片隅で聞き覚えのある声がする‥。

「嘘をつけ。もうこんなになってるくせに…。嫌なハズないだろ?」
「中、嶋さ…ん」
「お前の体は厭らしい体だな…。啓太…」
「はぁああ!!」


な、に………?


俺は耳を疑った。部屋の隅から聞こえてくるのは、いつもの聞き慣れた声。
毎日聞いているんだから間違えるハズはない。中嶋と啓太だ…。

あいつら、何して……

何していたかなんて確認するまでもない。俺はあまりにもショックで、頭の中が真っ白になった…。

「ぅん…はぁ、あ…」
「まだだ…もっと感じている顔を俺に見せてみろ」
「中嶋さ…ん、っぁ!」

俺は衝撃を受け過ぎて、立っているのもやっとの状態になる。
とてもじゃないけど、このまま立ち入ることなんて出来はしない。
俺はそのまま生徒会室を抜け出した。

◇◇◇

思い出したくもないのに、先程の二人のやりとりが耳にこびりついていて離れない。
俺はそれを振り切るように頭を激しく振り払う。

あいつら、なんで…

まさか二人がそんな関係だったとは思いもしなかった。いや、真実を知ってしまった今でさえ、そんなこと思いもしたくない。

「クソッ」

俺はやり場のない怒りをその辺の壁に叩きつけた。

何に対して怒っているのか自分でもわからない
ただ胸がモヤモヤする
吐き気がするくらいモヤモヤしてる

ただわかったことは一つだけ

胸の奥深くで、

何かが壊れるような音がした…
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