[小説]刀神─カタナガミ─


□序説
1ページ/1ページ

私には足がない。

だから、
行くべき世界に行けない。


私には手がない。

だから、
掴むべき未来に届かない。


私には…声も無い。

だから、
この叫びは誰にも聞こえない。




天も無く、
地も無く、
生まれるべき世界も無い、
暗黒の迷宮──。


其処が、
私の棲む《狭間(ハザマ)》という名の空間なのだ…

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ