[小説]刀神─カタナガミ─
□序説
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私には足がない。
だから、
行くべき世界に行けない。
私には手がない。
だから、
掴むべき未来に届かない。
私には…声も無い。
だから、
この叫びは誰にも聞こえない。
天も無く、
地も無く、
生まれるべき世界も無い、
暗黒の迷宮──。
其処が、
私の棲む《狭間(ハザマ)》という名の空間なのだ…
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