日和 学パロ

□出会い
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そして、現在。
高校2年となり、修学旅行となる。

「あ〜〜〜〜やだぁぁぁぁああああああああ〜〜鬼男君と離れるなんてぇぇぇぇ」
「駄々こねてんじゃねぇ!」

中学の時とは様変わりした閻魔が、鬼男にだらしなく纏わり(まとわり)着く。

「でもほんっと行きたくない!金かかるしオニオンと離れる訳だし?つか何!【京都・奈良】って!中学で行ったっつーの!」
「お前は行ってねぇだろ」
「その頃荒れてたしなぁ!」
「黙れぃ。パンフレットで充分だってあんなの!しかも太子、お前だって行ってねーだろーが!」

文句をたらたらと述べると、鬼男と太子が甘ったれるなと言わんばかりに言い返した。

「京都はともかく、奈良は楽しみなんだよなぁ」

そこで太子が、にんまりしながら、奈良…と言うより法隆寺について語り出した。

「あーーもーーーーーーはいはい。わーったから。昔の事なんて忘れなよ〜」
「閻魔お前…自分の仕業だろ…」

法隆寺について語り出した太子を、閻魔が止める。
そして意味深な会話をしている2人を、鬼男は溜息混じりに見守るのであった。




そして、修学旅行当日。
鬼男は一年年下で、まだ一年。なので、この旅行では太子と閻魔と言う、なんとも恐ろしい2人組になる訳だが。

…………………もう荒れてはいないから、喧嘩などの面では危険じゃない。有り得ないのだが…



何が危険かと言うと。



「ひゃああああっほぉぉおおおおい!!いっえー飛行機ィィィイイイイ!!!」
「すーっげ!おい太子!!雲雲!!すげーっ綺麗ーーーッ!」
「……お前、わざとらしいなぁ」
「んな事ねーよ!?綺麗綺麗ああ綺麗。」
「嘘だー…お前雲なんて珍しくも何ともねーだろ」
「まあまあ、そこはね。ほら今ほら、俺人間だしぃ…ほら」
「……まあいいかぁ……おーーーーーーーーーーーーーーーー!?あの雲キレーッ!デカッ!!!」
「おおっ!!」

とまあ、全く理解不能な会話をするわ、ツッコミ不在と言う、いわゆる「抑え役」が居ないから激しく煩いわで、機内はもう滅茶苦茶で最悪な状況と言う訳である。
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