Book2

□白い夜空と黒い星 第二章
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ピピピピピピピ


「んっ…ん〜…」


目覚まし時計の音が耳に響く。
意識がはっきりしない頭で、時計を探してスイッチを切る。

「ふわぁ〜…


……ってアレ?どこだここォ!!??」


あたりを見回せば
それなりに大きい個室にベットと机。
そしてソファが置いてある。


「ちょっ…なっ…?」


銀時は寝ていたベットから飛び起き、部屋の中を歩き回る。


「オイどこだよここ。………って…誰…!?」


銀時が立ち止ったそこには等身大の鏡が置いてあった。
だが、そこに映る自分の姿は万事屋をやっていた時とはかなり違う。


赤みが罹った肩まである天パの茶髪に青い瞳。
そして紺色の着流しという格好。



「なんだこりゃ…」


自分の姿をまじまじと見ていると、


『もしもし!もしもーし!!』

「?!」

『もしもーし!もしもぉーし!!』


机に置いてあった携帯電話のランプが点滅し、どこかで聞いた声が聞こえた。




「………?」

銀時は携帯を手に取り、それを開いてみる。
携帯の画面にはあの女性が映っていた。

『驚いたでしょう?現世の貴方とはまた違った感じにしてみました。』

「これが俺か…。
でもよ、どうせなら天パも直してくれればよかったのに…」

銀髪は茶色になったが、天パは相変わらずだ。
そこが惜しくてならない。


『ふふ。いいじゃないですか。天パの方があなたらしいですよ。
名前は白夜紅(びゃくや こう)としました。
綺麗な白銀の髪に綺麗な赤い瞳でしたから』


『それから、ずっといい忘れていましたが私の名前は「マヤ」と言います。気軽にそう呼んでくださいね』

「お、おぉ…」


『では、詳しい説明に移ります。
まず机の上にあるその黒いバッグ。その中を探せばその時に必要なものが何でも出てきます。蘇りキットと呼ばれています。』


試しに手を入れてみる。
すると黒いブラシとヘアゴムが出てきた。」

「これで髪縛れってか…」

銀時は髪をうしろで縛りながら、またマヤの話を聞く。



 
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