ふたりだけの海

□奪われていく幸せ…
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今日はドラが通う天界の学校の卒業式だった。

人間界に降りる事を選ばなかった天子は天界で仕事をする為、人間界へ行く天子とは暫く会えない。だから天子達はお互いを励まし合ったり別れを惜しんでいたりした。



だがドラには別れを惜しむとかそういう事はどうでもよかった。育ててくれた父の事以外この天界には名残などは無い。


もう今日の昼には天界を降りてしまう…

ドラはもう一度あの子に会いたいと思っていた。



何故このような事を思うのか自分でも分からなかった。

彼女とはあの時初めて会ったけれど…不思議とまた会いたいという気持ちが生まれたのだ。


それは今まで誰に対しても抱かなかった初めて味わう不思議な気持ち…


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