ふたりだけの海 〜マイナス〜

□狂気 〜Prince side〜
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姫は俺の光。


俺の全て。











俺はね…狂ってるんだ。


もうずっと前から狂ってる。



生まれた時から…

姫に出会ったその時から…






姫…


君を監禁したいよ。




誰にも見させたくない。


触れられたくない。





お前達に姫を見る権利なんて無いんだよ…


触るなんてもっての他だ。



指一本でも触れたら…

殺すよ。













…俺がこんなに姫の事を想っているのに…


俺が一番姫の事を想っているのに…



あいつは何で俺の姫に近付くんだ?







ほら…今も姫と楽しそうに話している。


俺が直ぐ隣にいるのに…






近付くな。

触るな。

姫を見るな。

その笑顔を見るな。




髪の毛一本やるものか。

君と私とでは住む世界が違うのだよ。












あぁ…


狂い死にしそうになる…




お前が姫の近くにいると殺したくなる…








神だからとか…


生まれる前から一緒だったからとか…


そんなの関係無い。






どんなに形を変えていようと…


どんなに生まれる場所が違っていようと…




俺は姫と出会う。






例えどんなに時間が掛かっても…


俺は姫を探し出す。







そして同じように愛するよ。



俺が愛しているのは姫だけだから…






愛しているよ…


姫…









俺を狂わせたのは…


姫だよ…












狂わせてくれて…






ありがとう…






姫…






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