ふたりだけの海 〜マイナス〜

□近くて遠い
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下界でのパーティーまであと4日と迫った時だった。





「最近よく揺れますね…王子様と姫様は大丈夫でしょうか…」

サタンの家来が上を見上げながら言った。



先程強い地震があったのだ。それは今に始まった事では無く、ここ一週間頻繁に起こっていた。




様々な天災が起こるのは王子と姫の心の状態が不安定だからなのだ。


しかしそれを知っているのは、ふたりの他に下界の神サタンだけなのである。








「…少し天界に行ってくる」

サタンはそう言って椅子から立ち上がった。


「お供を連れて行かれた方が…」

天界へは下界の者はサタンしか行くことは出来ない。よって家来が魔獣を連れていくように促した。


「天界は安全な場所だ。いらん」

「はっ、申し訳ありません。ではお支度の準備を致しましょう」

「あぁ、頼む」


家来はサタンの正装を取りに行くため部屋を出た。


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