「コビトサンデスカ,アッテミタイデスワ」
誰がどう聞いても棒読みとしか言えない口調でスノウは言った。
「スノウ様,別に嘘をついてくださらなくていいですから」
「そう?……貴女,いつの間にか借金背負ってるタイプでしょ」
若干泣きそうな瞳で見つめ返された。
もしかして,すでにあったりして。
「…お給料上げましょうか」
「私に借金などありません!」
「それは,良かったわ」
「スノウ様のせいで話が脱線してしまいましたが,『小人』というのは童話などに出てくる小人ではありません」
レカンの言葉に少し混乱する。
小人なのに,小人ではないとはどういう意味だろう。
「『小人』というのは,周囲の人達が彼らを総称してそう呼んでいるそうです。
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小さな心を持った人達の集まり,略して『小人』と。
自己中心的な方や社会不適合者な方,そんな無職の人達が7人集まって森に住んでいるとか。
いつも家にとじ込もっていて,外にでているのを見た人は中々いないそうです。
たまに街に買い物に来るそうなので,どこかから仕送りを受けているみたいですよ。
面白くありません?」
駄目人間7人が集まったら,もっと駄目になるのでは。
そして,そんな奴等に仕送りしている人は今すぐ仕送りを辞めて,孤児院か病院に寄付しろと言いたい。
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