夜。


とある城の一室での会話。



「カース様,どうやら例の話は誠のようです」


「…ふふふ,そうかよくやったビルス」



カースは笑いが腹の底から溢れ出るのを感じていた。


ついに念願を叶えることが出来るのだから。


これまで何度も失敗を繰り返し,最悪な結果にしかならなかった。


しかし,今度こそ成功するだろう。


この計画は完璧なのだから。



「よし,馬車の手配をしておけ」


「御意」


「…はあ,待ってる時間が待ち遠し過ぎるな」


「ですが,ことが国王の耳に入れば只ではすみませんよ」


「分かってるさ,ビルス。だが,これが私の願望を叶える最後のチャンスかもしれないんだ。今回ばかりは譲れないよ」



カースが真剣な顔でそう言うと,ビルスは黙りこむしかなかった。


これはもう何を言っても無駄だろう,と分かってしまったからだ。


長年,カースが秘めていた願望を知る故にビルスからはあまり強くは言えない。



「本当に困った方ですね。どうか,くれぐれも慎重な行動をお願いしますカース様」


「なるべく気をつける」



動き出したのは,隣国の王子とその従者。


目指す先は,森。


目的は,白い雪の姫と呼ばれる一人の姫。



まもなく,全ての役者がそろおうとしていた。




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