VONGOLA FAMIGLIA

□サンタめぐりのクリスマス
3ページ/6ページ





「おっ」
無邪気な声で声を発したのは独立暗殺部隊ベルフェゴール。

「・・・」
その声に反応して眉間にしわを寄せて振り返る黒髪の青年。


「やーっとみっけた。久しぶり、エース君♪」
「はぁ・・・また君か、そんなに咬み殺されたいの?」
心底嫌そうな顔をして振り返ったのは雲雀 恭弥。

「うししっ、相変わらずだね。そんなに王子に会いたかった?」
「僕は今忙しいんだ。遊び相手なら他に行くんだね。」
「ひっでぇー王子だって暇じゃないんだよ?」
「じゃぁさっさと何処かへ・・・「だから、単刀直入にいうけど」・・・?」

「Merry Christmas!」

「・・・・・・それ言うためにわざわざ・・・?」
「まっさかー、そこまでオレ暇じゃねぇって」
「・・・?」
「王子がクリスマス祝ってんだからさ、プレゼントよこせって」
「はぁ・・・まったく」
いつまでたっても餓鬼だね・・・
とかつぶやきながらポケットに手を突っ込む。
「お?何、用意済み〜?」
「ホラ」
そういって恭弥が出したのは
「・・・・・・・・・。」
「風紀財団も人手が足りなくてね、さる山のボスざるに渡しといて欲しいんだ。」
「ぅっわー・・・まじありえねぇ、王子に期待させといてこれとか」
ベルが受け取ったのは任務依頼書の束。
「大体僕はキリストの誕生日なんかに興味無いんでね。」
ふいっと何処かへ行ってしまおうとする恭弥。

「・・・Fermata」
ベルが言うと同時に恭弥の腕をつかむ。
「・・・君時々イタリア語混じってるよ」
「るっせぇ、こんなプレゼントじゃ王子満足できないんだけど」
「君を満足させる理由は僕には無い。」
「理由なんかいらねぇし、オレ王子だぜ?手ぶらで帰るなんて御免だね。」
「・・・ッ」

無理やり恭弥を引き寄せて唇を重ねる。

「ししっ、2個目ゲットォ〜♪」
「・・・咬み殺す。」
「ゃ、やべっ」
恭弥のトンファーをサッと交わし後方に下がる。
「うしししっ、頂くもんは頂いたし、バイバイ。」
ナイフを3,4本投げてさっさと何処かへ逃げてしまった。



「・・・・・・・・。」



最初同様かなり不機嫌な顔だがちょっとだけ頬が赤い雲雀さんであった。




 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ