VONGOLA FAMIGLIA

□サンタめぐりのクリスマス
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――ヴァリアーアジト付近のお店。





「・・・こんなもんですかねぇー?」

シルバーの縁に包まれたクラウンの形をぶら下げるペンダント。
それを手に独り言のようにつぶやくフラン。




「あっ、ベールセーンパーイ」
そういって廊下で姿を見つけたベルのもとへ駆け寄る。
「ん?なんだよ」
「今日が何の日か知ってますかー?」
「キリストが生まれた日。」
「そーですけどー、世間一般ではその日のことをクリスマスって言うんですー」
「そんぐらい知ってるし」
なんかつまんなそうにフランの話に耳を傾けてるベル
「何?クリスマスだったらなんかくれんの?カエルのサンタさん」
「ミーはカエルでもサンタでもないですー」
文句言いつつもさっき店で買ったペンダントを取り出す。
「これ、自分大好きナルシスト王子にはぴったりだと思って買ってきたんですー」
先ほどのペンダント。
クラウンのシルバーの縁には"Belphegor"と彫られている。
「・・・ペンダント?」
「それ以外に何に見えますかー?」
「ふぅーん・・・これで3個目っと・・・」
「? 何か言いました??」
「いーや、なんでもねぇーよ。じゃオレいそいでっから」
そういって足早に去ってくベル。


「・・・?」
いつもと微妙に様子が変なベルに疑問と気持ち悪さを感じるフラン。
「あっ」
はっとしたように声をあげる。
理由は一つ。
「ミーばかりあげて、貰うの忘れてましたー・・・」
トボトボとベルと反対の廊下を歩く。

いいですよー、ルッスさんのお菓子でも食い散らかしてやります。

一人ですねてるカエルであった。










 
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