VONGOLA FAMIGLIA

□サンタめぐりのクリスマス
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「スークアーロっ」
元気よく無邪気に飛びつくベル。
「う゛ぉ!?なんだぁ??」
いきなり飛びついてきたベルにより軽くバランスを崩すものの
とっさにバランスを保ち、たてなおる。


「ししっ王子一番にスクアーロのプレゼントほしいから、フライング」
「はぁ!??」
何言ってんだとばかり間抜けな声をあげる。
「だーかーら、プレゼントよこせって言ってんだろ?」
「んなもんねぇーぞぉ!」
そういってベルを振りほどく
「おっと・・・・・・王子に何にも準備してねぇの?」
「あたりまえだぁ!お前じゃなくても誰にも用意なんかしてねぇ・・・ッ!!」
「ふー・・・ん」
あっさり引き下がったかと見えたベル。
「じゃぁ、明日までに用意しとけよ?王子に何もないとか、ありえないから」
「な゛ぁ・・・!?」
くるっと踵を返して何処かへ行ってしまった。


「・・・ぅ・・・ぉ゛お・・ぃ」

スクアーロの声は届くはずもなかった。






―――・・・翌日




「・・・・・・・・・・・・。」
「あんらぁースクったらどうしたの?」
「・・・・・・・・・ぅ゛・・・ぉい、ルッスーリア・・・・・・」
「なぁに?」
「・・・ぷ・・・・・・レゼントって・・・・・なんだぁ!?」
「まぁ、スクったらプレゼントも知らないの!?」
「そーゆう意味じゃねぇ!!!」
「わかってるわよー、まったくもう高血圧なんだからっ」
「俺は正常値だぁ!!」
ルッスにからかわれてますます不機嫌な顔をするスクアーロ。
「そうねぇ〜・・・相手にもよるけど?」
「・・・・・・ベルだぁ」
「あら、ベルちゃん・・・だったらー・・・」



――コンコンッ

ベルが一人で部屋でゴロゴロしてると扉が叩かれた。
「・・・?」
ベルの部屋に来る人物は大抵決まっている。
ボスが来ることはないし、
フランだったらノックなんてせずベールセーンパーイなんて言って勝手に入ってくる。
ルッスも似たようなもんだ。
レヴィは殺意送ってくるんだよね。

スクアーロは雄たけびあげながら扉蹴り飛ばすし・・・
「・・・・・・ぅ゛・・・ぉお・・・い゛ベルぅ・・・ぃ、いるんだろぉ・・・!?」
「・・・・・・・。」
あきらか、いつもと違うスクアーロの態度。
「・・・・・。」
「・・・スク?別に入ってきても良いんだけど」
なんか知らないけどなかなか入ってこないスクアーロ。
「なーに突っ立ってんだよ、入っていいって言ってんじゃ・・・」
王子がわざわざ扉を開けてやると
「なっ・・・」
さすがのベル王子も絶句。



「・・・Buon Natale Belphegor.」


そこにいたのは真っ赤な薔薇の花束を持ち
ルッスお手製のお菓子を抱え
洋服はきっちりとした正装の白スーツ。
頭のてっぺんからつま先まで白を基調としたその姿に
頬や髪の合間から姿を見せる耳が赤く、ちょっとうつむいててもよくわかった。


「んー・・・キリストの行事なんだし英語で言ってよ」
ししっ楽しそうに笑うベル。
ただ単にスクをいじめたいだけだろお前(←

「なっ・・・Marry Christmas・・・Belphegor.」
「ししっ、ご〜かくっ」
入っていいぜ。とスクを部屋に招き入れるベル。

「まっさか、花と菓子でくるとはなぁー・・・ルッスの提案か?」
「!!?お前っ・・・何でそれをぉ!??」
「こんなん誰でもわかるってーの」
そういってお菓子を食べる。
「・・・わりぃが、俺にできることはここまでだぁ・・・準備も何もしてなくて悪かったなぁ・・・・・・」
まだほんのり赤い顔を下に向けつぶやくように言った。
「まぁ、スクにしては上出来かな?70点」
「お゛ぉい・・・手厳しいなぁ」
「ししっだってオレ王子だもん。ってことで、
今度はオレからのプレゼント♪」
「んな゛ぁッ」
スクアーロの抵抗をあっけなく制覇しソファーに押し倒す。
「おいしくいただいてやるよ、スクアーロ嬢♡」
「う゛ぉお゛ぃい!!俺が貰われてるじゃねぇかぁあ!!?」
「うしししっ」








その後はご想像にお任せします
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