アメジスト(闇の末裔)

□Become a slave to passion
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巽「知りませんからね。じゃあ・・・何を賭けますか?」
都筑「う〜ん。じゃ、勝った人のいうこと何でもきくってゆーのでいいんじゃない?」

巽「わかりました。」

実際、すでに酔っ払っている都筑とシラフの巽では勝負が見えている。
だが、酔っている都筑は負けず嫌いなので断ることはできない。
巽は自分が負けず、更に都筑が酔いすぎないように勝負することを決めていた。


都筑「んじゃぁ、よーいドン!」
2人はどんどん酒の瓶を空けていく。

そして、並んでいた酒の瓶をほぼすべて空にした頃・・・。
宴会場には自分たち以外はいなかった。
各々、温泉に行ったり部屋に戻ったのだろう


巽「都筑さん、大丈夫なんですか?そんなに飲んで。」
巽は、顔が多少色付く程度でほろ酔いにも程遠い。

都筑「キャハハッ!たちゅみ〜もっと飲んで!・・・・あれ〜?・・フラフラすりゅかも・・・・」
都筑は呂律が回らず、壁に凭れているのにフラフラするという。
完全に泥酔状態だ。

巽は、初めこそ都筑にあまり飲ませないようにしていたが、2人で飲むのは久しぶりでつい盛り上がってしまった。


巽「ほら、都筑さん。もう勝負は諦めて部屋に帰りましょう。」
都筑を部屋に連れて行こうと腕を担いで立たせるが、足に力が入らないのかすぐにへにゃりと座ってしまう。

都筑「うー・・・力が入らにゃい。たちゅみ抱っこしてー!!」
ガバッと抱きついてくる都筑に、ハァと再びため息を漏らしながらもお姫様だっこをする。

巽「ふつう男なら、こんな恰好は嫌がるものですが・・・。」
都筑「いーんらモンっ!たちゅみの抱っこ好きにゃんだモンっ!」

と、巽の肩口に顔を埋める。
瞬間、垣間見えた都筑の紫瞳は潤んで蕩けていた。




巽「都筑さん、お部屋に着きましたよ?部屋の鍵あけて下さい。」

都筑が浴衣の袖下をゴソゴソと探るが、鍵が見つかる様子はない。
都筑「鍵・・・・ない。」

巽はまたもや豪快にため息をつき、都筑の袖下を探す。
巽「ないですね。しかたありません、フロントに」

巽が言い終わらないうちに都筑が言い放つ。
都筑「オレ・・・気持ち悪いからとりあえず休みたい。」

巽「・・・・・でも鍵がなくては・・・私の部屋で少し休みますか?」
都筑がコクリと頷くのを確認して、取りあえず・・・と巽は自分の部屋に向かった。


部屋につくと、布団が敷かれていて都筑をそこに降ろす。

都筑「んん・・・たつみぃ・・・カラダが・・あつ・・・・い・・ん」
 巽「都筑さん、お水持ってきますから。」

巽が水をコップ1杯持って戻ると、都筑の浴衣は派手に乱れていた。
肩は両方はだけて鎖骨まで丸見えで、帯が解けているので合わせがズレている。
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