アメジスト(闇の末裔)
□緋い満月の下で
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〈緋い満月の下で〉
この小説はBL★裏小説です。ほとんど原作:闇の末裔のままですが、少し脚色してあります。
苦手な方は回れ右!!閲覧は自己責任でお願いします。
死後の世界といわれる冥府において、死者の生前の罪業を裁くとされる機関【十王庁】。
・・・・・・・中でも閻魔庁は、地獄の主神:閻魔大王が治める十王庁の筆頭である。
閻魔庁召喚課は、裁判に関する様々なトラブルを専門に扱っているが、基本は死者の
召喚であるゆえに彼らは“死神”と呼ばれている。
・・・・・・ここは・・どこだ・・・・・?
フッと目を覚ますと視界がぼやけている。
オレは・・・・寝てたのか?。
オレは・・・そうだ。吸血鬼事件の調査で第2ブロック(九州)の長崎にきたんだ。
名前は・・・・・黒崎 密(クロサキ ヒソカ)16歳:男。
不治の病ってやつで最近死んでから、閻魔庁召喚課勤務の通称「死神」になったばかりの新米で、
パートナーの都筑 麻斗(ツヅキ アサト)26歳:男(勤続70年間のヒラ社員)
とこの長崎で初めて会った。
確か、マリア・ウォンという実際にはもう死亡している女が誰かに操られてて・・・。
マリアとその母親に話をしてたんだ。解決も目前だった・・誰に操られてた・・・・?
邑輝「さすがは死神とアダ名される閻魔庁の職員さんですね。
骨に達するまでえぐり取ってやったのに、
もう回復し始めている。
1度生きたまま解剖してみたいものだな。」
クスクスと嗤いながら1人の男が密の目の前に立っていた。
その男の名は、邑輝一貴(ムラキ カズタカ)歳はわからない。
都筑と同じぐらいか、ちょっと上ぐらいか?
もちろん男。銀白色の髪に、同じ色の瞳。
メガネをかけ右目を長い前髪で隠しているが、義眼だったのをつい最近見てしまった。
本人は医者だと言っていたが、普通の医者で無いことは、オレも都筑も気づいていた。
そうだ。都筑とマリアの母親が話している時に、邑輝が突然オレの前に現れて首の動脈にナイフが走ったんだ。
直後、オレの動脈からは温かい血飛沫が・・・。
そう。吸血鬼事件で、マリアを操っていたのはこの男。
邑輝だったんだ・・・。
気を失っているオレをココに連れてきたらしい。
視界がハッキリしてきても、大きな窓が1つだけある室内に見覚えは無い。
オレは、自分の体が細い糸のようなもので首から腰までグルグル巻きにされ、太い柱に
背を向け縛りつけられているのに気づくが、体が1ミリも動かない。