タンザナイト(07-GHOST)

□壁色の鎖
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〈碧色の鎖〉フラ×テイ


この小説はBL裏小説です。苦手な方は回れ右!!
閲覧は自己責任でお願いします。




初めてミカゲに逢った時のことを覚えてる。

学校ってトコは、異質な者を疎ましがる。

オレは元奴隷だら、噂と中傷の的だった。


・・・・でも、ミカゲだけは違ってた。オレへの噂を全く気にしない。


ミカゲは―――・オレの唯一のダチだった。
いつでもミカゲの言葉は心に染みる。不思議だ。その度に胸が熱くなる。



あれは、卒業試験の後。

ミ「テイト!親友の誓いを立てよう!もし戦場でピンチになってもオレはお前を見捨てたりしない!!」
テ「う、うん。神に誓って死ぬ時は一緒だ!!」

ミカゲが誓うなら・・・神様、オレもアンタに誓うよ・・・。



・・・・オレ達は誓ったんだ。死ぬ時は一緒だって―――。
神様、タスケテ・・・どうか神様ならミカゲを――



部屋に籠っていたテイトは、ベットに突っ伏していた。
体中の水分が枯れるのではないかという程、泣いても涙が止まることなく流れ出る。
部屋は月明かりだけが差し込み、テイトを薄暗く照らしていた。


突然ドゴッという激しい音がしてズカズカとフラウが入ってきた。
乱暴な物言いで暗くても誰だか解ってしまう。
 フ「ジャマするぜ、クソガキ」
 テ「なんだよっ!!勝手に入んじゃねーよ!」

テイトは涙を見られまいと、目をゴシゴシ擦りフラウを睨んだ。

 フ「オレは用があるんだよ」

フラウは持参した夕食をテイトの前にズイッと出し、喰えと促す。
テイトは丸1日何も口にしていなかったが、そんな気分にはとてもなれず首を横に振る。

ベットに座り俯いていると、また涙がこぼれ始めた。


 テ「オレっミカゲと一緒に神様に誓ったんだ!なのに、神様はミカゲを助けてくれなかった!
ミカゲをっ!  違う・・・。本当は――・オレのせいだ・・・
親友の誓いなんて交わしたからっ!っう・・ふっ・・・・・・ううっ」


嗚咽が止まらない。すると、フラウがテイトの横に座り抱きしめながら頭を撫でてくれた。

 フ「お前が悪いんじゃねぇよ」

フラウがテイトの額や頬、瞼に軽いキスを何度も落とす。
時折テイトの溢れ出る涙をキスで拭ってやる。それは、テイトが泣き止むまで続いた。

そのキスが心地よくて、テイトは目を瞑りフラウの胸に凭れる。食事と同様に、寝ていなかったので睡魔に襲われる。


ようやく、テイトの涙が止まるとフラウのキスがテイトの唇を塞ぐ。

びっくりして瞑っていた目を開けると、フラウの綺麗な空色をした瞳に射抜かれ、
テイトはフラウを振りほどけなくなってしまった。

フラウの舌がテイトの唇をペロッと舐めたと思ったら、口内に差し込まれる。
舌先や舌裏、歯列など余す所無くなぞられるとくすぐったくて、
テイトからはくぐもった声が漏れる。


 テ「んっ・・・んふっ・・・・・・んぁ・・ん」
(オレ・・・・何してんだっけ。何でフラウとキスしてるんだっけ・・・?)

頭に靄が掛ったようで、考えがまとまらない。
テイトの口端からは飲み切れなかった唾液が零れ、道を作る。


フッとフラウがテイトから唇を離すと、ツウッと銀糸がのびプツッと切れた。
苦しかったのか、酸素を求めるようにハクハクと息をするテイトの頬は薄っすら色付いていて、
翡翠の瞳は先程止まった涙とは、違う意味のそれを薄く溜め煌めいている。


 フ「大丈夫か?」
フラウが意地悪な言い方をしたので、テイトはからかわれているのかとフラウを思い睨みつける。
すると、いつものふざけた表情ではなくキスの時同様、真摯な眼差しで自分を見つめていた。
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