クリスタル(モノクロームファクター)
□Beast that starved for blood 前編
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〈Beast that starved for blood 前編〉 洸(こう)×志紀(しき)
この小説はBL裏小説です。苦手な方は回れ右!!
閲覧は自己責任でお願いします。
この間、みんなで綻び探しをしていた時・・・・
賢吾が闇側のちっこいお子様に引き込まれちゃったんだ。
そいつは焔緋の子らしいけど、オレは賢吾を止めるので精いっぱい。
2年前オレと、昶(あきら)・賢吾(けんご)が初めて会ったのも、賢吾が暴走した時だった。
洸「賢吾はさ、実を言うと闇の因子保持者なんだよ。
んで、それにプラスして闇を引きつける特殊体質が問題なの。
ケンはね、普通の人より引きつける力が異常に強いんだよ。
下手すると精神が闇と同化しちゃう可能性もあるんだ。」
あの時は、昶にも賢吾にも過ぎた経験だったから忘れてもらったけど。
昶と白銀には、賢吾の体質を知っておいて貰わなきゃとオレは話した。
だけど賢吾には・・・・
なんつーか、昶やオレと遣りあったことを折角忘れてんのに掘り起こすのもね。
趣味じゃないし。
だけど賢吾には、因子保持者は伏せて体質のことだけ話したんだ。
定期的にオレんトコにきて、闇に浸食された血をぬくように!ってね。
闇の世界に行ってしまったら意味ないけど。
これはオレにしかできないこと。
今日は金曜日。
賢吾と約束の日だ。
夕方にはくるって言ってたな。
いつも通り、昼過ぎに起きたオレ。
ふあぁ・・・と欠伸をしてシャワーを浴びる。
洸「さみぃーっ!」
冬のシャワー上がりは、入ったことを後悔するぐらい寒い。
バスタオルに包まって風呂場から出ると、ピンポーンと呼び出し音が鳴る。
賢吾じゃねーよな?まだ1時過ぎだから学校のはずだし。
じゃ誰だ?と思いつつ、羽織ってたバスタオルを腰に巻いて玄関のドアを開ける。
洸「はいはい、ダレ〜?」
そこには、キャップを前後ろ逆に被った小さい男の子がいた。
志紀「どーもっ・・・・・」
その男の子は、俯いたまま短く挨拶した。
洸「えっ?あれ、おまえ焔緋んトコの・・・・」
そうそう、こいつこの間賢吾をあっちに引き込んだやつだ。
オレが訝しげに見てたら、そいつは俯いてた顔をあげる。
志紀「あのっオレ・・・・あなたにっ抱かれる為にきましたっ!!」
真っ赤な顔でオレに言い放った。
洸「へっ?・・・・なに?こないだの仕返し?」
オレは言われてる意味がわかんなくて、適当な返事をした。
すると、そいつは泣きそうな顔をする。
洸「澤木は一緒じゃないの?
そーいや、こないだは澤木が迎えにきたなーと思い出したから聞いてみる。
志紀「澤木はいません。オレ1人できたし・・・・
オレ、こないだ会ってからあなたのことが忘れられないんですっ!
お願いしますっ!1回でいいんで・・・あのっオレを・・・・・」
と、オレの腰に抱きついてくる。