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□† ずっと変わらない、よ
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「好きって言って」
「・・・は?」
・・・何なんだいったい?
これ以上ない困惑に駆られながら、ランボは目の前で怒ったように見つめてくる、若き想い人の顔をみつめていた。
『ずっと変わらない、よ』
「きた?きたね、二十年後ランボ」
いつもといえばいつもの如く、十年バズーカで呼び出された時、いつもと違ったのは、バズーカを構えているのがツナだったということだ。
「・・・なんであなたがバズーカ・・・」
「いいから好きって言って!!」
開口一番いわれた言葉に、とりあえず疑問を投げかけた。
「えっと・・・なんでですか?」
「なんでもいいからっ!!」
とりあえず聞いてみたものの、答えは全く解決の糸口には程遠く。
それ以上は睨むようにみつめてくるだけのツナに、ランボは少し気圧されたように白旗を揚げた。
「・・・言えばいいんですか?」
「そ!」
「・・じゃ・・好きです」
途端に頬を張られた。
思いっきり面食らった顔のランボが目を向けると、ツナが涙を浮かべたままプルプルと震えていた。
「・・・なんでですか?」
「誰にだってそう言うんだろっ!?この女ったらしっ!!」
・・・どんな言い掛かりだ?
そのままえぐえぐと泣き出してしまったツナに、打たれた頬をさすりながら、とりあえず声をかけた。
「えっとツナ?何がどうしてこうなってるんでしょうか?」
「・・・お前が、俺のほかにも、女囲ってるっていうから、別れてやるんだよ!」
「・・・はぁ!!?」
打たれた頬などどこへやら、心底仰天の表情を浮かべたランボが、ワタワタとツナに詰め寄った。
「な、な、なんのことですかそれっ!?俺、ツナ以外に好きな人なんて居ませんよっ!!?」
「うそつけっ!!」
流した涙もそのままに、ツナが顔をあげてランボを睨みつけた。
「俺聞いたんだからな!二十年後のお前は、浮気ばっかして、俺のトコになんて帰ってこないって!」
「・・・は?」
ボロボロボロボロ涙を零しながら、ツナが大声で怒鳴りつける。
「言っても言っても俺の言う事なんて聞かないって!だから今のうちに別れてやるって言ってんだ!!」
言い切って気が抜けたのか、ツナは顔をゆがめると、わんわんと本気で泣き始めてしまった。
その様子を見ながら、ランボが・・・困ったような呆れたような、なんとも形容しがたい顔で立っていた。
それでもそのままでいるわけにもいかず、ポリポリと頬を掻きながら声をかけた。
「・・・あの・・ツナ?」
「・・なに!?」
「・・・それ、誰から聞いたんですか?」
「決まってるだろっ!リボーンだよ!!」
グシグシと鼻を鳴らしながら怒鳴られた言葉に、ランボが額に手を当てた。
心底困った様子で。