陰る明光の物語
□陰る明光の物語 五
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エンレイ達は西門を越えた先の戦火が飛び交う沙羅ノ浦へやってきていた。
異国の文化はどこへやら、互いに呼び寄せ合う雷雲に沙羅ノ浦はすでに戦場と化している。
沙羅ノ浦に住んでいた人間は山に避難し、戦局を見計らっていた。
慈前守のように他の町や里から来た忍者もいるのだ、人間の被害は少しは軽減できるだろう。
問題は、猿と蟹の合戦がすでに始まっていたことだった。
長年の確執のため、合戦は避けて通れないとは思っていたが、こんなにも早く始まるとも思わなかった。
起こってしまったことを嘆いても仕方が無いので、エンレイ達はこの戦争を止めるために奔走することになった。
陰る明光の物語
〜戦火の光〜
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