ツバサT
□誕生日
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―玖楼国―
その国の中心に大きな城がある。
ただ、今日誕生日を迎える姫君がいた。
桜のように可愛く、温かい。
国王、王妃の自慢の神官であり姫のサクラ。
彼女は、今日16歳の誕生日。
でも、
ただ一つだけ違う。
愛する小狼がいない。
やっと思いが通じあったのに、今は時空の旅に出ていない。
夢の中では何度も話したが、今日必ず玖楼国に戻ると言っていた。
でも、もう直夕刻だっていうのに小狼やファイたちが来る気配すらなかった。
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