08/17の日記

23:28
夏休みの友
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先生と僕の夏




◆あや



先生お元気ですか。僕はとても元気です。夏バテなどしていませんか。僕はしていません。そんなことをしている暇はないからです。今日は僕の夏休みを紹介します。
まずは宿題を3日で終わらせます。厄介なものは自由研究と読書感想文ですが、僕は普段から研究と読書を怠っていないのでなんてことはないのです。そんな煩わしい宿題をさっさと片付けると、家の用事を一通り済ませます。学校が休みだと本家の方でここぞとばかりやる事が増えるのですが、すべて前倒しにして早いうちに済ませます。やるべきことは早いうちになのです。
さっき僕はとても元気だと書きましたがあれは嘘です。このような生活を送っていたため、実は結構疲れています。でも平気です。これからの僕の夏休みの予定には、先生がいるからです。先生と行くところ、先生と見るもの、山のようにあります。すべては僕の中の予定に過ぎませんが、必ず実行するので安心してください。なぜならそのために煩わしいすべてのことを早めに片付けたのです。僕の予定は絶対なのです。
これが僕の夏休みです。





◆とも


夏休みは授業がありません。だからいっぱい寝ます。お昼まで寝ます。でも夏は暑いです。仕方なく起きてアイスを食べます。ごはんは食べたくないです。夏のせいです。それからまたお布団に戻ったり、でかけたりします。すぅちゃんと遊んだり、先生に会いに行ったりします。なんだかとても会いたくなります。夏のせいです。
夏の夜は好きです。涼しくて気持ちいいです。セツナイって感じがします。セツナイって感じがすると、やっぱり先生に会いたくなります。夏のせいです。夏の先生はよく汗をかいていたり髪をまとめていたりします。肌がピンク色に見えるのです。僕はちゅーとかぎゅーとかしたくなります。夏のせいです。
太陽がのぼるのが嫌なので夜はずっと起きてます。ベランダに出て星とか見るとすぐ先生に電話をしたくなります。同じ星を見てるかなって思うからです。それで僕は、先生を連れて朝のこない暗い暗い国に行きたくなります。暗黒の世界です。とかそういうわけのわからない頭おかしい人みたいなことを考えてしまうのです。
夏のせいです。夏は悪い奴です。





◆すう


僕は夏休みが嫌いです。なにか理由を作らないと先生に会えないからです。先生に会えないので、僕は夏休みが嫌いなのです。先生に会えないのは、寂しいです。それだけでなく、理由が無ければこんなにも会えないのだと思い知らされるので、それがまた寂しいのです。まるで悲しみの連鎖です。
夏休みが始まる前は、そんなに暗い気持ちではありません。先生と夏祭りに行きたいとかプールに行きたいとか、理想の夏休みはとてもキラキラしています。でも理想は幻想であって現実ではありません。所詮、勝手な妄想なのです。理由がないと会えない分際でそんな誘いができる僕など現実には存在しないのです。僕はこんな現実と自分自身に幻滅します。また悲しみの連鎖です。先生の浴衣姿も水着姿も、頭の中では何度も見ています。でも本当のそれは知りません。どこかの誰かがそれを見ているのかと思うと悲しいです。世界で一番そんな先生に会いたいのは僕なのに。
そして今日も先生はどうしているのかと考えながらそうめんを食べるのです。だから僕は夏休みが嫌いです。





◆ききょ


暑い日が続いていますね。体調を崩したりしていませんか。早寝早起きを継続することが健康の秘訣ですよ。
ところで先生は夏休みについてどのように考えますか。夏休みというのは良いものです。自分の時間が多く取れますからね。しかし、自分の時間が取れる、即ち自由ということは、それだけ寂しいことのような気がします。縛り付けられる毎日から解放されたいが為に人は口々に言いますね、早くこいこい夏休み。しかしいざ夏休みになり、自由を手に入れた途端感じるあの寂しさは、何なのでしょう。ふと自分を見つめ直し、私はなんて空虚な存在なのだと、突然に無力感に襲われます。拘束とはある意味で、居場所と安息になっているのかもしれません。それは依存でしかないのだとも、思いますが。
おかしなことを書いてしまいました。私は今まさに、己の寂しさに気付いてしまった時なのかもしれませんね。時間に追われる毎日から解放されたはずが、会わずにはいられない苦しみの鎖に逆に締め付けられているのです。言葉の呪縛から解き放たれる代わりに、愛憎を感得するのと似ています。
さて、こんな暑い夜には少し雄弁になってしまうようですが。貴女はどんな夏休みをお過ごしですか。



◆あお


夏は、暑くてだるくてうっとおしいです。そんでもって何もする気が起きません。外に出ればジリジリと照りつける太陽、近所迷惑なセミの御一行、涼みに入ったコンビニはクーラー効きすぎ、寒すぎ。つまり、夏はろくなことがないのです。
夏になにかろくなことはないかと考えてみます。ろくなことのろくとは何なのか知りませんがそれについて調べるのも面倒な夏です。夏のいいところですが、まず酒がうまいです。真夏の夜に屋外で喉を鳴らして飲むビールは最高です。こんな僕ですが生きててよかったと思います。他に夏のいいところを探します。もう一つあります。露出です。眩しい白い肌、なにか色々なものが透ける季節、良いではないですか。というのは嘘です。真面目に書きます。
別に全国の女性のそういったものに興味があるわけではありません。僕の先生のそれに興味があります。彼女は夏の女神です。太陽のなんちゃらエンジェルってやつです。そうでもないと、夏なんてとてもやってられません。というわけで先生、この夏は程よく空調のきいた快適な理事長室で、いつでもお待ちしています。

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