図書館
□変化する気持ち
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夕食は昔話を中心に盛り上がった。
ムサシは疲れたと言って部屋に行ってしまった。
ニャース達は屋敷を探検すると言って部屋を出ていった。
俺はさらに昔話をし続けた。
「ぼっちゃま、私達はそろそろ寝ますね」
「ああ、おやすみ」
「ぼっちゃまも早くムサシさんの所に行ってあげてください。婚約者なんですから」
「忘れてた!だから、ムサシは…」
「それでは、おやすみなさい」
しまった!また否定しそびれてしまった。
「しょうがない。自分の部屋に行くか」
部屋に向かう途中大広間にあるピアノに気づく。
「懐かしいな。これもよく弾かせられてたっけ」
試しに鍵盤を弾くと綺麗な音がした。
「おっ、昔のままだ。ワタルおじさんがやっといてくれたのか?」
すると急に弾きたくなってきた。
しっかり座り指を鍵盤の上に置く。
何を弾こうかな?まあ、適当に弾けばいいかな?
自然に指が動いた。
コジロウの演奏が屋敷に響く。