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□変化する気持ち
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奥から一組の夫婦が現れた。
「コジロウぼっちゃまじゃないですか!」
「ワタルおじさんにキミヨおばさん!」
俺は嬉しそうに二人に駆け寄る。
「二人とも元気そうでよかった」
「ぼっちゃまこそ立派に成長なされて」
「ところであちらのお方は?」
ムサシの方を見て言った。
(ロケット団と言うのも後々面倒だし、ここはこの前使った手で…)
「ああ、彼らは僕の会社の…」
「そういえば、ご婚約者がいると聞きました。この方が。お名前は?」
「ム、ムサシ」
「ムサシさん。よろしくね。
私はキミヨ。こっちがワタル。
ここでのコジロウぼっちゃまの世話係をしていたの」
(まずい!
キミヨおばさんは思いこみが激しいから今のうちに否定しておかないと!)
「キミヨおばさん!ムサシは…」
コジロウが否定しようとした。
「ニャックション!」
ニャースのくしゃみで妨害されてしまった。