図書館
□無意識な日々
2ページ/13ページ
数日前コジロウは風邪を引いた。
しかもかなり重症だ。
「ゲホッ!ゲホッ!」
「コジロウ、大丈夫ニャか?」
「マネネ〜」
ニャースとマネネが心配そうに見ていた。
コジロウは心配かけないように微笑みながら言う。
「だ、大丈夫だよ……すぐに元気に………ゲホッ……ゲホッ……」
しかし熱もあり苦しそうだ。
するとドアが開きムサシが中に入ってきた。
「ほら、出ていきなさい」
「マネ〜」
「‘心配だから側にいる’って言ってるニャ」
「まったく!こんな風邪でどうにかなる訳無いでしょう。
移って病人が増えたら面倒だから出ていきなさい」
ムサシに言われ渋々二匹は出ていく。
それを見るとため息をつきコジロウの近くに座る。
「しっかりしなさい!ピカチュウゲットする為に倒れてる暇無いんだから」
「わ、分かってるよ」
病気で弱ってるせいだろう。いつもより落ち込みが酷くシュンとなってしまう。
そんな彼を見ながらムサシはコジロウの前にある物を出す。
「んっ!何だ、これ?」
「見て分からないの?風邪薬に食べ物よ」
「………………ムサシが買ってきてくれたのか?」
「当たり前でしょう。ポケモン達はあんたの側で交代で看病してたんだから。
まったく全員知識の無いのに居て移ったら大変じゃない」
ムサシは怒り口調だったがその中に優しさが含まれていた。