図書館

□Love or Friend
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しばらく二人は質問の意味が分からなかった。
しかし数秒後意味を理解したらしく顔が赤くなる。


『えっ、それは、あの……』


言葉にならない。いつもはもう少し設定を考えていたのだが今回は忘れていた。
しかも‘夫婦’や‘恋人’など聞かれたのは初めてに近い。


「おい、ヒカリ。いきなり失礼だろう」

「だってタケシ。気になるじゃない」

「何の話をしているんだ?」

「サトシには分からない話よ」


目の前でサトシ達が話す。その間にコジロウは冷静になる。


(びっくりした。普段襲撃する時もそんな事聞いた事の無いくせに。
ここは否定しないと後々大変になりそうだよな。第一ムサシが許すとは思えない)


一歩踏み出し話そうとした時だった。
突然ムサシが腕を絡めて来た。


「えっ!」


コジロウが驚いているとムサシが笑顔で答える。


「そうです♪私達、恋人でーす♪」

「うわぁ、やっぱり!仲良いですね」

「そうでしょう♪」


コジロウは慌ててサトシ達に聞こえないようにムサシに耳打ちをする。


(ムサシ、どうしたんだよ?)

(だって怪しまれたらやばいし。
コジロウも話をあわせなさいよ)

(えっ、でも……)

(いいから!)


ムサシが睨みコジロウの手を掴み自分の肩に回させる。
コジロウもとりあえず笑顔を作る。
しかし心の中ではこの状況に動揺していた。
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