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□クリスマス小説(白)
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「マネネ♪マネネ♪マネ♪マ〜ネネ♪」
「ソーナンス♪ソーナンス♪ソーーナンス♪
ソッ♪」
ある穏やかな昼下がり。
ポケモン達の陽気な歌声が聞こえる。
「あの子達、何騒いでるのかしら?」
「これは、あれニャ。」
「あれ?」
「あいつらが歌ってる曲、よく聞いてみるニャ。」
「曲?たしかに歌ってるみたいだけど。
んっ?これは……………クリスマスソング。」
「そうニャ。」
「もうすぐでクリスマスだからな。」
そう言うとコジロウは突然ムサシの手を握り正面から真面目な顔で見つめる。
「………………ムサシ、今年のクリスマスの予定なんだけど…………。」
「バイト。」
「ウッ。まだ最後まで言ってないんだけどな。」
「あれ、見れば分かる。」
ポケモン達に目線を送る。
「………………なら、頼む!!!!!!!」
真面目な顔は止め、
泣きそうな顔で頭を下げる。
「マネネ達とクリスマスパーティをやる約束しちゃったんだ。」
「あんたね…………そんな余裕は家には無いでしょう。」
「全部、俺が何とかする!
マネネにもそう説明して納得してくれてる。
何も本格的じゃ無くて良いんだ。
ただクリスマスくらいはみんなでワイワイやって過ごしたいんだよ。」
「……………………は〜あ。
仕方が無いわね。」
「えっ!なら……………。」
「安物と言えども一応パーティと名が付くものをやるからにはVIP対応をしてもらうわよ。」
「うん♪分かった♪
ありがとうな、ムサシ♪
最高のクリスマスをプレゼントするの約束する♪」
そう言うとマネネの方に走っていく。
「マネネ♪クリスマスパーティしような♪
プレゼントも用意するから♪
一緒に楽しもうな♪」
「マネネ♪」
一人と一匹は楽しそうだ。
「……………………まあ、いいか。」
それを見て言うムサシもまた楽しそうだった。
クリスマスパーティをやるにあたってニャースも他のポケモンも喜んでコジロウ達を手伝う。
全員の心が一つになる。
しかし知らなかった。
彼らには悲しいクリスマスが待っている事を。