図書館

□彼女の笑顔が見たいから。
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‘今度、ロケット団特別訓練所のイベントでトップワンから直接話を聞く場を設ける事を決まった。
よってムサシ、コジロウ、ニャース。以上の三名をここに招待する。
返事はデリバード便で至急願う。
ロケット団訓練所教官 バイパーより’


そんな手紙が数日前に届いた。


彼らの返事は‘YES’。


そして彼らは一回シンオウから離れ、かつての三人の出会いの場に足を向けた。


「久々の訓練所ニャ」

「何も変わってないな」


ついつい感慨深げになってしまう。




しかしそんな空気を壊すかのような声がふりかかる。


「何、ぼーっとしてるのよ♪」

「うわっ!」


言葉と共に背中を押される。

いや、バンッ!と大きな音がする程叩かれる。


「痛っつ!痛いよ!」

「ぼーっとしてるからよ♪
さあ、訓練所まで競争よ♪」


そう言い走り始めた。


「えっ!ちょっと!ムサシ〜」

「やれやれ。まるで子供だニャ」


そう言いつつもニャースも走り始めた。
コジロウも後に続く。


(子供…………か。
でもあそこに居た時、彼女は死神と呼ばれていた)


ふと出会った時の事を思い出す。

出会った時はムサシは凄く冷たい表情をしていた。

それが幻かのように今では、毎日彼女は笑っている。


「まあ、俺も人の事言えないけど」

「コジロウ?」

「何でも。それより訓練所のイベントなんて懐かしいな」

「たしか最後はキャンプファイヤーみたいな感じでみんなで踊ったニャ」

「それよりご馳走が出るはず♪
楽しみ♪」


本当にあの頃では考えられない台詞を言いながら彼女はニコニコしていた。




それを見てコジロウも笑顔になる。


(訓練所自体は変わらない。
でも、俺達は変わった。
俺はこのイベントで諦めない大切さを後輩達に教えたい)


しかしそんな彼の願いは、思わぬ事態に発展してしまう。
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