短編

□海に落ちると過程して
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「エースは死なないよね?」


「…つまり俺が死ぬと思ってんのか?」


滅相もございません!!
首をぶんぶんと横に振るとエースはニカッと笑った(あ、キュンてきた)。


そうだよね。エースは死なないよね!だって銃で撃たれても刃物で刺されても通り抜けちゃうし火事現場に居合わせても炎なんてエースと一心同体だもの!私のエースは凄いの!!
…の、はずだったのに、


「……うあ」


「どうした?」


「私ね、たった今エースの弱点を思い出しちゃったの」



不思議そうな顔をするエースをよそに、たった1つのエースの弱点をおもいだしてしまった。確かに火にも武器にも強いエースなんだけどもきっと勝てないものが1つあったのだ!きっとじゃなくて絶対。



「エース…海に溺れたらどうする?」


「……は?」


「エース溺れたら泳げないじゃない!助けに行きたいけど私だってカナヅチだもの!それより2人揃って溺れたら…!」



ああああ、悲痛な叫びは神様にも届かないだろう。そんな神様にどうして私をカナヅチに生まれさせたと恩を仇で返すような気分になってしまう(もともと恩なんて貰ってないんだけど)。



「私達の人生終わり?ジ・エンド?」


「や、まだ溺れてさえねーし」



もはや文章の使い方がおかしいなんてどころの話じゃない。私だってまだお洒落したいしいろんな島に行ってみたいしあわよくばエースともっと一緒にいたいなんて、思っている。



それだけで思考回路はぐるぐる駆け回ったけどやっぱり答えは死にたくないで、そんな事ばかり思ってたもんだからにゅっと出てきた手に気がつかなかった。

視界は横になり、そんな横になった世界を背景に目の前にはエース。つまりは彼と一緒に横たわっている状態で。それはそうといつもより近いエースに再度胸キュン。



「もし溺れても俺はお前を助けられねーが、お前の傍にいることは出来る」


死ぬときは一緒だ。

そんなこと言う姿に心臓撃ち抜かれてキュンキュンしすぎて爆発しそうだ。あれ、でもそれって結局私の悩み解決してなくない?
もしも海に落ちると過程して



「どっちも助からないじゃんー!」
「……」






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明るくしようとしたら
沈没してしまいました
私が溺れそう
エースの火に溺れた(ry

091008


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