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□心に描くは、虚か恋か(後半)
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いつものようにナイフを取り出した臨也は俺の服を引っ張ると蝶ネクタイにそれを引っ掛けて一気にバーテン服を引き裂いた。
中のワイシャツまで裂かれて肌が顕になる。


「今の状態だと俺シズちゃん殺せるね」


物騒なことを言ってるがコイツの表情は妙に穏やかでとても人殺しをするようには見えない。
そのせいか命の危険は感じなかった。
だがもちろん頭は混乱したままだ。
いつ何をされるか分からない。
断じて怯えてるワケじゃねぇ。
混乱してるだけだ。


「…まぁ殺すワケないけど。じゃあ俺に全部委ねてね。気持ち良くしてあげるからさ…」


吐き気がしそうなセリフに焦っていると胸の辺りに妙な感触があった。
それが臨也の舌だと分かった時には肩に手を掛けられ押し倒される。
反射的に手を付こうとするが拘束されていることを思い出した。
頭を打つだろう衝撃を覚悟していると何かが俺の頭を支える。


「あ、なんか反射的に手伸ばしちゃったけど…シズちゃんだったら大丈夫か」


俺の後頭部には臨也の手が添えられていた。
だがそれもすぐに離されて結局床で頭を打つ。
ふざけんなよ、わざとか?
痛みはないが腹は立つ。


「まさかシズちゃんを押し倒せる日が来るなんて…これはある種の感動だね」


いや、感動でもなんでもねーだろ。
その感動とやらに浸っている臨也は少し熱を帯びた目で再び胸に顔を埋めてきた。
そのまま乳首をペロッと一舐めされる。
今まで感じたことのない刺激に体が一瞬だけ震えた。
かと思えば今度は臨也の左手が右の乳首を摘む。


「んぐっ…!?」

 
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