そんな君が

□第一章 出会った偶然
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――……ザァァァァ


容赦なく降り続ける雨。
雨は嫌いだ。
じめじめするし、濡れる。


・・・何よりも頭が痛くなる。
「今日はいつにも増して痛い。」


そうポツリと呟いて、上手く動かない足を無理やり動かしフラフラさせながらも家へと向かう。




誰もいない狭い道。



少し遠回りだが人の波に埋もれるより数百万倍ましだ。
こんなに苦しくても人並みを避ける事を優先させる。


「馬鹿でしょ私」
「馬鹿だろ俺」




見事にシンクロしてきた声に、驚き後ろを振り返った。

----……え。
「かっこいい。」

無意識に零れた言葉に、自分でも驚いて、慌てて口を手で覆った。


長身でスタイルも良く黒髪のストレート。
もちろん顔も整っている。


初めて見たよ。こんな美形。
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