螺旋裏の書
□初夜
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2人だけの結婚式を終えホテルに向かう――
――初夜――
ホテルにつき、部屋へと入る2人。
「アイズ、何か飲むか?」冷蔵庫の前にしゃがみ込み冷蔵庫の中を覗く。
「俺は、いい」
コートを脱いでハンガーへ掛ける。
「いらないのか?」
「じゃあシャワー浴びてくる。」
歩もコートを脱ぎ、タオルとバスローブを手に取る。
「もう寝るのか?」
歩の方へ体を向け、首を傾げ
「寝るわけないだろ;」
少し苦笑しながら答えた、歩にアイズが更に不思議そうにする。
「なら入るには、早くはないか?」
「…アイズ…此処へ何しに来てるか分かってるのか?」
アイズの両肩に手を乗せ至近距離で相手を見つめる。
「??」
本気で分かっていない様子に深い溜め息をついて分かっていない相手に教えてやる。
「結婚式して、その晩にホテルに来るとなったらする事は、一つしか無いだろ?」
「…する事?」
しばらく考えている
相手から答えが出るのを待つ。
「……」
「…////」
いきなりアイズが赤面した。
どうやら、やっと意味が分かった様だ…
「む、無理だ…////」
俯きながら、告げるアイズ…
「何が無理なんだ?」
今度は、歩が首を傾げる。