螺旋の書

□君への想いは募る
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毎夜現れるアイツ…

月に照らされ光る銀髪。

瑠璃のような綺麗な瞳。

血の色に染まった唇。

雪ように冷たく白い肌。

見た目は息を呑むほどの美しさ。
だが奴は、吸血鬼…。
名はアイズ…
心奪われ、自分に会いに来させる為、毎晩生き血を捧げている。
今日も、そろそろ現れるだろうと…寝室の窓を開ける。

キィィィ―…

と、音を立て開かれる窓に導かれ…
闇の向こうから一匹の蝙蝠が招かれる。

蝙蝠が入って来た事を確認し、窓を閉めカーテンを閉めた。
この家に吸血鬼が出入りしていると周りの住人に知られたら面倒な事になりそうだから入って来る時は、蝙蝠の姿でと言ってある。
周りの住人達は、この蝙蝠をペットか何かだと思い込んでくれていた。

「もういいぞ」

俺がそう言えば、何時もの綺麗な姿を現す。

「早速、お前の血を貰うとしよう」

変身を解いたかと思えば早々に血を強請る…。
いろいろと話たい事が有ったが、腹を空かせて居ると不機嫌になるので先に血をやる事にした。

「ほら、飲め」

バサッと襟を開けさし、首筋を見せる。
吸血鬼は、そっと近づき首筋に唇を寄せ…舌で首筋を舐め、血を求め鋭く尖った歯を立てる。

「…っ……」
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