螺旋の書
□続・君への想いは募る
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好きな人が居る。
知的で…
律儀で…
お人好しな優しい人。
だけど彼は、
人間だった…
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続・君への想いは募る
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アユムと会わなくなって3年…
アユムが俺を探さなくなってから約1年。
アユムは俺のことなど忘れてしまったのだろうか……
今では大学も卒業して、就職して、
忙しい毎日を送っているようだ…
俺の事など忘れて当たり前か…
今ではすっかりアユム専属のストーカーのようになってしまっている。
毎日のようにアユムを見ていて…
最近気づいた事がある。
アユムに…どうやら恋人が出来たらしい…
毎日アユムの家に来て…
毎日アユムと楽しそうに隣を歩く茶色い髪に緩いおさげの女性。
自分もアユムの隣にああして並びたい
叶わぬ願いを望んでしまい少し虚しくなった。
+ + + +
「鳴海さん!」
「…また、アンタか…」
最近しつこく毎日のように後をついてくる女がいる。
名前は……忘れた。
コイツのおかげで仕事の方がかなり助かっている部分も有って…
素っ気ない態度をとるものの、突き放しはしない。
いや、出来ない。