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□Crimson Lake
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「うらあっ!」

考えなしに突っ込んだフィオラ。

ネフィルは手を伸ばし止めようとした。

が、フィオラの動きは速く手は空を切った。


があああああっっ!!


物凄い、地響き、否ゴーレムの声。


シュッ


ネフィルに振りおろされたゴーレムの拳。

まずい!とネフィルがよけようとしたが。


間に合わない…!


当たる、その瞬間。


グイ!

「うわっ」

急に後ろに引っ張られ、ネフィルは攻撃を受けずに済んだ。

後ろへ引っ張ったのは…


「ラウル…ありがとうございます」

「…いや、いい」



カキィーン…


弾かれたフィオラの剣がザクッと鋭い音をたて地面に突き刺さった。

ハッとし、上を見るとゴーレムに振りはらわれ落ちてきているフィオラが…。


「フィオラ!!」


「ネフィ、ボク行く!」

しゅっと音が出るほど素早い動きでレインが宙へ躍り出る。

降下してくるフィオラに自分の体を当てると、そのままフィオラの頭を抱きしめた。

そして、自分の体をクッションに地面に着地した。


「わり、レイン…大丈夫か?」

「だい、じょぶ。…フィオ兄は?」

「ああ、大丈夫だ」

ホッと胸を撫で下ろした。

ぐおおおおと恐ろしい声を上げるゴーレムを見上げ眉を寄せる。


「どう、しましょうか…」

「水が弱点なんだろ!?アールド、出せねぇのかよ」

「……俺は風と火の特性しか持ってない」

「使えねー!!」

「きましたよ」

スティルの声に反応し、みんなが高く跳んだ。

ボコッと抉れる地面。

チラとレイファを見ると安全地帯に居て、欠伸を掻いていた。
 
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