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□Crimson Lake
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「良い反応だ、23組の諸君」


フフンと鼻を鳴らすと、ポンとカインの肩に手を置いた。

一瞬迷惑そうに顔を顰めたカインだったが、すぐに表情を元に戻す。

「奥から説明をしていこう。まず“智”賢師のアズ・ランドルフ」

ニッコリ微笑む長身の男。

鮮やかなオレンジ色の髪が眩しい。

「そして“騙”賢師であるダース・オリヴィエ」

正面から見て全体的に右に流れている紫の髪の毛。

優しげな雰囲気は一同にある疑問を持たせた。

……似ている。

ハーべルで荷物を取られたと言ってきた女性に。

「次に“勇”賢師のメル・リオン」

悪びれた様子もなく、愛想を振りまく。

そんな様子のメルを可愛がるようにウィルが咎めた。

「ちなみに、ハーベルでメルは物取り。ダースは依頼人で参加してくれていたから初対面ではないよ」

やっぱり…!

どうみても、物腰柔らか気な男性にしか見えない。

上手く、“騙”すものだ。

流石は一流、と感心した。

「で…“記”のネイン・エルヴァ」

物静かそうな青緑の髪の毛と同色の瞳の青年。

儚げな表情で23組を見ている。

「最後に“魔”のカイン・エルヴァ」

ファミリーネームを聞いて、驚く。

カインとネイン。

双子なのだ。

「そ、ご察しの通りこの2人は双子でね。教団内ではストロングペアなんて呼ばれてるね」

確かに、似ているかもしれない。

ただ、カインを見た目で表すなら清潔、端麗などが当てはまる。

そして、ネインは儚々や雅麗などが当てはまりどこか近くて遠い印象を受けた。

「ま、あと1人…“鉄”賢師のアルト・ハワードがいるのだけど、彼は用あって今は休隊と言う事になっている」

これで、一応の紹介は終わりかと1隊を見る。

頷きの返事が返ってきてウィルも頷きを返した。
 
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