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□Crimson Lake
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物語の舞台はハヴィット共和国。

大自然に囲まれたとても過ごしやすい国だ。


一見、穏やかなハヴィットには守らなければならない掟がある。


この国には境界線が存在する。

国を北と南で分けるかのように高い壁が設けられていたのだ。


その壁を境として


北の者は南の地区に入るべからず。

南の者は北の地区に入るべからず。


これを設けたのは、教団と呼ばれるある組織だった。









北の教団。

城のような作りの建物で一人の男がため息をついた。

肩甲骨まで伸ばした絹糸のような金の髪に空のような青の瞳。

女顔にヒョロリとした長身は誰が見ても美しいと思うだろう。


「ウィル!」


呼ばれた男は振り返る。

ウィル、はこの男の名前だ。


呼んだのは、栗色の髪の毛を揺らした少女。


「レイちゃん。どうしたの、そんなに急いで」


レイちゃん…レイファはニコリと微笑んだ。


「来たわよ」


その言葉にウィルも微笑む。


「そりゃ、楽しみだね。さて、行こうか」

                          
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