*捧げもの*

□甘い甘いBirthday
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「みーどーりーたなーびくー♪」
「また歌ってるの? ##NAME1####NAME2##」

あっ、恭弥だっ!!

「恭弥っ」

ぎゅうっと恭弥の腕を掴んでにこーと笑うと恭弥も小さく笑った。

恭弥が笑うと嬉しいんだよね♪

「あのねっ、一番まで覚えたよっ」

私、もう二年生なのに校歌を全く覚えてないんだよね。
それに、恭弥の好きな歌だし…。
覚えなきゃっと思っていつ、どんなときでも歌ってるの。(一回授業中に歌ったら怒られちゃった。)
ただ覚えなきゃ、って言うのもあるけど…
私にはもう一つ理由がある。
それは…

「へえ…がんばったね」
くしゃっと髪の毛をなでられる。

…こうやって、恭弥が褒めてくれるから。

恭弥のちょっとひやっとする手が嬉しかった。

ふえ…
もう寒い時期だからなあ…
恭弥の手も冷たいや…。

「…恭弥、寒い?」
「別に。君の方こそ屋上で校歌を歌って寒くないの?」

…あ。
そうだ。
私、屋上にいたんだ。
通りで恭弥の手が冷たい訳だよ。

「急にいなくなるからビックリしたし…」

…心配…してたのかな…?
…あれ。
今日は学ランじゃないからかな?
ネクタイがちょっと緩んでる…。
風紀にうるさい恭弥がわざとするわけない…。
微妙に呼吸も荒いし…。

…探してくれたんだ…。

なんか嬉しいな…♪

「…えへへ〜♪」
「なに、気持ち悪い」

そう言いながら恭弥は自分の足の間に私を入れて後ろからぎゅうっとした。
そして私の頭の上に顎をのせた。
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