RENORN!*短編

□花は風にのって
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ある日、あの、私がラルと同じアルコバレーノのなりそこないになった日。

彼はいった。


「貴女はなり損ないなんかじゃありません。私が貴女を元の姿に戻せる日まで、ずっと……」


その後が、風の音でかき消されて聞こえなかった。

他のアルコバレーノも皆絶望的な様子で。
私もあの時は彼の言葉だけでは納得できずにいた。

ただ…ただ、彼は自分だって泣きたい状態だったのだろうけど、泣き崩れる私の側にいて、笑顔で頭をなでてくれていた。

風が優しく私の頬に触れ、暖かな彼の手が頭をなでてくれたことで何故か余計に涙が出てきた。









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