RENORN!*短編

□王子様への恋心
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「ベル様!! お戻りください!!」
「ししっ…やだ」

金髪に銀色のティアラをつけた少年…ベルフェゴール様は王族の方。

私はこの王族のメイドとして働かせて頂いていました。

最初は言うことは聞いてもらえず、困っていました…

でも、いつからでしょう…

ベル様が…可愛らしく見えてきたのは…



「ベル…様…?」

部屋一面が真っ赤…

床には…いくつもの…

死体…

奥様方…

他の使用人…

ベル様の双子のお兄様…ジル様まで…

ベル様の持っている銀色のナイフが赤く染まっている。

なにやら静かだと思いながら屋敷に入った私…

屋敷に入ったとたん、周りは血で染まっていて…

そして、奥様方がいるお部屋に行くと…

ベル様がいた…

ベル様は…いつもの笑い顔で…死体を見ている…

「べ…ル様…? 何が…?」

恐怖で声が震えた。

何?

今…何が起こってるの…?

頭が混乱してきて、何も考えられなくなる。

「ししっ…俺がやった…」

カツ…

「!!」

ベル様が近づいてきたので、後ろに下がろうとする…けれど、恐怖で足に力が入らなくて…

その場に座り込んでしまった…

「ベルっ…様…っ…!!」
「なんで怯えてんの? 美弥…」

ベル様が私の前に来て幼い顔を近づける。

「!! そ…なこと…っ」

いつの間にか涙が出ていて、肩も震えている…

やだっ…

なんで…ベル様…っ

「美弥…」

ふわっ…

「…え…?」

…急に、ベル様の小さな腕に…抱きしめられていた…

「…大丈夫…美弥は殺さないから…」
「ベル…様…」

なぜ…?

なぜ私は殺さないの…?

なん…で…?

「美弥…俺に着いてこいよ。俺は…美弥がいないとつまんねー…」

ベル様の小さな腕に、力が込められる…

「ベル様…。…わかりました…私はベル様に…お付きします…」
「ししっ…ありがとな…」


それからベル様は、ボンゴレというマフィアの暗殺部隊、「ヴァリアー」に入られました。

そこには様々な人がいて…

私はそのメイドとして新たに働くことにしました。

…ベル様ではなく…なぜかヴァリアーのボス、ザンザス様のお世話係として…
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