カスティリオーネの名画


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兄さんを探す為、それと見回りの為に校舎を歩いていた
草壁の言っていたクラスは2年生だった
自分の兄であるはずの彼が2年生にいることを疑問に思いながらクラスを除いてみたが
案の定、そこにはいなかった
安堵の溜息が居なかったことに関してでてしまった



「サボリなら、屋上にでもいるよね」



進めた先に彼はいるはず












ガチャ



微かに気配があった
扉を開けた瞬間にケータイでも触っていたのだろうか
音が消えて自分の足音と扉の音だけになった

視界にはいる範囲には居らず
扉の上をみれば探していた人影


「やぁ」


無視
今朝と同じ
さすがに2回目は引き下がれない


「無視するなんて酷いね、兄さん」

『俺に弟なんていない』



兄だと固定するように話しかければ
間髪を居れずに否定の声
別に悲しむわけではない



「なんでいきなり消えたの」


兄さんの言葉を無視して続けたら
溜息


『人違いだって言ってるだろ』


同じ顔の人間が双子なわけないでしょ
他人の空似もあるけれど
ここまで似ることはないんじゃない?
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