ブリスグランマ

長次におねがい
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ドカッ

「うっ、おぇッ」


鳩尾に長次の爪先が入り込む。生理的にえずいて身を縮めた。ずりずりと畳の擦れる音がする。


「ゲッホっ、ごほごほッ、長次、はぁっ」
「……また、こんな事を」


浴衣に足を仕舞う長次がさらに色っぽく見えた。


「せめて、寝ている時は、止めろと言っているだろう…」
「だって……」
「…こうやって痛い思いをするのは、お前なんだぞ」
「それでもいい、ちょうじ、やりたい…」


足元から見上げる俺を目を細めて見直して、長次は何も言わずに布団に戻った。


「ちょ、長次っ!私長次のことが本当にっ」


身を起こして声を荒げた。それでも長次は冷静に返した。


「やれない」
「………口でやるだけ…」


私の声は震えていて、泣きそうだと分かった。


「…………」


長次は布団の上に座って私を見つめた。長次はゲイじゃない。私だってそうだ。でも、蹴られようが殴られようが長次に触りたいくらい、長次が好きだった。


「…お願い」
「………」


長次は鼻でため息をしてゆっくりと頷いた。


「っ」


私は何度も長次に夜這いしているが、こうして頼んで承諾してくれたのは初めてだった。嬉しくてたまらず長次の下半身に飛びついた。みっともなくたっていい、長次に触れればそれでいいと思った。




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