Silver Soul

□求めるモノ
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幸せ―――‥‥


そりゃあ、一体どんなモンなんでしょうかねィ?





土方さん。



「なんだ?」



アンタの幸せって
何ですかィ?



「そりゃ決まってんだろ、マヨネーズそのものが俺の幸せだ。」






幸せって、そんな犬の餌みてぇなモンなんだろうか?


わからねぇ‥‥








近藤さん。



「なんだぁ、総悟。」



幸せって何か知ってやすかィ?



「あぁ!知ってるとも!俺の幸せはなぁ、お妙さんと結婚して素敵な家庭を持つ事だ!!」





‥‥‥‥。
幸せって、有り得ない事なんでしょうかねィ…。


話にならねぇ。








なぁ、山崎。



「はい、沖田隊長!どうかしましたか?」



幸せって何か知ってるかィ?



「どうしたんですか、いきなり。」



‥‥なんとなく。



「んー、幸せかぁ。人それぞれだと思いますよ?ひとりひとり違うものなんですよ。」



ほぅ。……続けろィ。



「はい。オレの幸せはですね、やっぱりミントンしてて……ってアレ?沖田隊長!?何処行くんですか!?話っ……!!」





幸せは色々あるのか。


それじゃあ、
俺の幸せはドコにあるんでィ?








わからねぇ……


わからねぇんだ……



そもそも、何故、俺は幸せを探してるんでィ?



それがどんなモノか
わかっちゃいねぇのに。



追求して、
幸せが手に入るのか?



そんなものなんだろうか。








旦那。
聞いてもいいですかィ?



「なに?沖田くん。」



幸せって、人それぞれなんですよねィ?



「まぁ、そんなもんだな。」



旦那にも幸せはあるんですかィ?



「そりゃあねぇ。」



どんなんですかィ?



「えらい質問攻めだね。…俺の幸せは、甘いモン食ってる時とか、ジャンプ読んでる時とか……、つまりは、好きな事してる時間は幸せだね。」



‥‥‥。



「そうゆー沖田くんはどーなのよ?実際。」



俺は、



「あるだろ1つぐらい。」



ありまさァ。
でも、なんで人が幸せを求めるのかが、わからねぇんでさァ。



「ふーん。でもねぇ沖田くん。」



‥‥‥。なんでィ?



「知らなくてもイイ事もあるんだよ。…正確には、知らないから幸せ。」



‥‥‥。



「いいコだね、沖田くんは。お仕事頑張って下さい、隊長さん。」








知らないほうがイイ……か…



そう考えるのも
いいかもしれない。





でも知ってしまったら?



俺達は今、曖昧に生きている。


言えば、曖昧だからこそ生きていけるのかもしれない。


はっきりしないから、


見えないモノがあるから


見なくてもいいから――…





でも、やがては見なきゃならねぇ時がくる



その時、俺は、



まっすぐに見つめる事が

できるだろうか?





その黒い部分




人はソレを




不幸と呼ぶ....










もし俺がソレ

溺れてしまってたら




アンタは


俺を




助けてくれますかィ?










 End. 08.01.23

 

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