Una novela

□Be in the neighbor
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「ん‥‥」



明るい陽射しについ目を細める。時計を見ると短針は7と8の間を指していた。



(寝坊した‥)


まだ眠たい目をこすり体を起こしてあたりを見渡す。見慣れたアメリカの部屋。
自分が寝ていたのがソファーなことに気がつき首を傾げる。何故こんなところで寝ているのか、ここで寝るまでの経緯が全く思い出せない。




(昨日は確かアメリカに呼ばれて飯食って、シャワー浴びてアメリカが出るのを待ってたらいきなり後ろから‥‥)



そこで一部始終を思い出しつい頬を赤らめた。あらわになっている上半身に目をやると情事を表す朱い跡が首筋やらにくっきり残っている。


(隠しづらいところに付けやがって‥)


文句でも言ってやろうと振り返る。そこでふと気が付いた。



「アメリカ?」


部屋の持ち主であり昨日ベッドを共にしたアメリカがいない。昨日外していた眼鏡もないし床に落ちていたジャンバーも見当たらない。


(先に飯でも食ってんのかな?)


何となく胸騒ぎがする。
脱ぎ捨ててあるワイシャツを羽織り、ズボンを探すが見当たらない。シャツのボタンを閉めて前の長さを確認する。
ちょっと長めのシャツは太腿を半分ほど隠していた。


(これだけ長さがありゃ大丈夫だな)


ズボンを諦めギシギシと軋む体を引きずりキッチンへ向かう。


「アメリカー?いるかー?」


返事は無く、一応覗いてみるが誰もいない。キッチンには料理をした痕跡すらなかった。


「どこいったんだ?」


だんだん不安になってくる。急ぎ足でトイレやシャワールームなどを覗く。しかし家中何処を探してもアメリカの姿はない。


「アメリカッ‥‥くそ、」


こんなにも探していないなんて誘拐かもしれない。なにしろアメリカは国だ。やろうと思えばその身一つで政府からいくらだって絞りとれる。
自分がいたというのになんて情けない!



「どこ行ったんだよアメリカ!」



「近くのコンビニだけど君、そんな恰好で何してるんだい?」
「アメリカ!?」


がばっと振り返るとそこにはコンビニのビニールを持ったアメリカがいた。
いいたいことはたくさんあったが何より誘拐じゃなかったことに安心して勢いよく抱き着く。



「アメリカ!良かった‥」
「何いってるんだい君?やり過ぎて頭おかしくなった?」
「ばかぁ‥何も言わずにいなくなるなよ‥心配したんだぞ‥ふぇ」
「えっちょ、泣かないでよ」



慌てたアメリカの声に涙はとめどなく溢れてきた。ごめんごめんと謝る声に安心する。ぎゅっと回していた腕に力をこめた。



「‥朝、俺がいなくて淋しかった?」
「‥淋しかった‥」
「っ‥‥イギリス、君ってば本当に可愛すぎるんだぞっ」
「か、可愛いとか言うなばかぁ」
「その格好もすごくいい!」
「は?」


グシグシと袖で涙を拭う。そこでやっと今の自分の恰好に気が付いた。
下は何もはかず身につけているのはシャツだけ。しかもそれすら走ったせいで着崩れている。



「あ、わっアメリカ!ちょ、こっち見んな!」
「何でだい?こんな可愛いのに」
「やぁ‥ん、ちょばかぁ‥」


アメリカの大きな手が剥き出しの太腿を撫でた。
そのいやらしい手つきに背筋がゾクリと粟立つ。更に耳を甘く噛まれ抵抗する力を奪われる。



「イギリス‥ねぇ、いい?」
「やだって、言っても、ぁ‥やんだろ?」
「まぁね」
「ん‥、も、好きにしろばか」
「ありがと、愛してるよイギリス」
「‥俺も‥」


快感に侵されていく理性のなかアメリカの耳元で囁いた。



「次は起きるまで隣にいろよ」


end


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