Una novela

□愛せてる?
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「ドイツ、ドイツの小さい頃ってどんな感じ?」
「なんだ今更?」
「んー気になって」


怪訝な顔をするドイツに俺はちょっと無理をしてヘラリと笑って見せる。


「俺に昔の記憶が無いことぐらいとっくに知っているだろ?」
「そう、だったね」



ごめんごめんとドイツに抱きつく。

分かっている、ドイツがあの子じゃないことは。でももしかしたら、とか思ってみたりして。



「イタリア?」
「っ‥」



ひとつひとつの仕種に言葉の節々にあの子が見え隠れして、息が詰まる。



「どうかしたのか?」



心配してくれるドイツに耳をふさぎたくなる。

もしかしたら俺はドイツにあの子を重ねてるのかな?



「なんでもないよ」


顔がひきつる。うまく笑えない。違う、違うと思いたい。
目から涙が零れてくる。



「イタリ‥」
「ごめん、ごめんね」


ねぇドイツ、俺は君の事愛せてるのかな?


end

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