Una novela
□dress
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「あーっ負けた!」
悔しそうに頭をかきイギリスが机の上にぽいっとトランプを投げ出した。余程悔しいのか眉間に皺をよせている。
その様子を勝ったアメリカは愉しそうに眺めていた。
視線に気がついたのか不機嫌そうにイギリスがアメリカを睨み付ける。
「何見てんだ、馬鹿。早く罰ゲーム決めろよ」
「んじゃあ俺の言うこと一つ聞いてもらおうかな?」
「は‥?」
アメリカの妙に爽やかな笑みにイギリスは嫌な予感を覚えた。
「ぎゃああぁぁ!!」
「ちょっイギリス、五月蝿いぞ」
耳元で叫ばれたアメリカはさもうるさそうに耳を押さえる。
彼の前には赤色の綺麗なドレスを纏った美少女、もといイギリス。
上品なそのドレスの丈は膝上は15a、胸元は大胆に開かれている。勿論女物。
「なっなんだよこれ!」
「いいだろー?上司の娘さんのお古を譲ってもらったのさ」
「何で俺が‥っ!」
「似合ってるじゃないか、とっても素敵だよ」
「っ嬉しくない!」
真っ赤にほてったイギリスの柔らかい頬に音を立ててキスをする。
それにしても本当によく似合ってる。似合いすぎて怖いぐらいだ。
白い肌に大きな目。多少ボサボサはしているが綺麗な金のふわふわな髪。
華奢な体も幸いしてドレスによくマッチしている。
スカートからチラチラと覗く足につい目がいく。
(その辺の女なんか目じゃ無いよね)
夜のイギリスもそれはまたすごい。
高い煽情的な喘ぎ声に淫靡で艶やかな姿。思い出して唾を飲む。
「なっ、なんだよ?」
「え、やぁ別に」
じろじろと見すぎたせいかイギリスが不満げに口を尖らせた。
「そろそろ‥脱いでいいか?」
「えぇー勿体ないよ!このまま着てなって」
「このままでいるわけにもいかねぇだろうが!だいたいその‥恥ずかしい、し‥」
真っ赤になって反論俯くイギリスが可愛くてつい、近くのソファーにイギリスを押し倒す。
ぎょっとした顔のイギリスの唇にアメリカは自分の口を重ねた。
「えっ、アメリカっ!?」
「そんなに脱ぎたいなら俺が脱がせてあげるよ」
「っ馬鹿ぁお前、ほんっとに‥」
ぐちぐちといいながらも抵抗しないイギリスにニッコリと笑いかけアメリカはドレスの胸元に手をかけた。
end
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