novel

□可愛すぎるから!
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「ねぇドイツー遊ぼーよー」
「忙しいといってるだろうがっ!」


先程からなんどもした問答。
怒鳴られたイタリアはプーとほっぺを膨らまし机の上に顎を置いた。

「そこにいたら邪魔だ」
「遊んでくれるまでどかなーい」

ため息が出る。
だいたい仕事が溜まっているのだってこいつが遊びに来ては仕事の邪魔をするからで‥。

別に遊びに来てほしくないわけじゃ無い。
大好きな恋人と一緒にいるのはとても喜ばしい。
だから結局いつも俺が折れて遊んでしまう。

が、今回はそうはいかない。ここ何ヶ月かの仕事が貯まっているのだ。

「‥イタリア、分かってくれ。」
「‥‥もう、いいもん」

そういうとイタリアは近くにあったソファーになだれ込んだ。

「拗ねているのか?」
「‥‥」

返答はなし。

今日何度めかのため息が零れた。
ほってけば静かに仕事が出来る。
しかしやはり愛しい人が悲しいんでいるのを無視は出来なかった。

「イタリア」
「‥ドイツは俺より仕事のが大事なんでしょ?」

ソファーに顔を埋めたまま言った言葉は少し涙声。
こっちを向け、と言うとイタリアは体ごとくるりとまわった。
赤く腫れた紅茶色の瞳に優しくキスを落とす。

「‥ドイツ?」
「俺はなによりお前が大事だ」

耳元で低く囁くとビクッと肩が揺れた。
仰向けになっているイタリアの唇に今度は深く口づけをした。
舌を入れ口内を犯す。
ゆっくりと唇を離すとイタリアがもの足りなさげにこちらを見上げる。

「んっ‥ドイ‥ツ」
「夜しっかり構ってやるから安心しろ」
「‥‥が‥い」

俺の服の裾を掴み、
真っ赤になりながらイタリアが小さな声で呟いた。

「ん?何だ?」
「今‥がいい////」

トマトのようになったイタリアがあまりにも可愛くてギューとイタリアを抱きしめる。

「手加減はしないぞ?」
「‥うん」



毎度こうでは仕事など減るわけが無い。
それもこれもイタリアが可愛すぎるからいけないんだ!

end

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